女性議員「数は関係ない」その思い一層強く
-男女共同参画について-
選挙の特別番組などで 「女性議員はどのくらいの数が望ましいか」とコメントを求められるのは、いわば定番。どの番組でも私は「数は関係ない」と答える。これもまた定番。いま、その思いを一層強くしている。
女性活用、男女共同参画と言いながら、前内閣より1人減って女性閣僚は2人になった岸田改造内閣。そのひとり、高市早苗経済安保相は「首相に前任者の留任をお願いしたのに変更がなく、辛い気持ちで一杯」とツイート。翌日の大臣引き継ぎもすっ飛ばして記者会見で「いまもつらい気持ちはある」と、いつまでもグジグジウダウダ。聞いている方がうんざりしてくる。
片やこちらは大臣ではないが、杉田水脈総務政務官。この方、「子どもを作らない同性愛者は生産性がない」と寄稿して、伝統ある月刊誌を廃刊に追い込んだことは周知の事実。さらに朝日新聞の「天声人語」も指摘していたが、じつはこの人、衆院本会議で男女共同参画社会基本法の廃止を求めて「男女平等は絶対実現しえない反道徳の妄想だ」と演説していた。
この演説は2014年10月31日。このとき岸田さんはすでに安倍内閣の外相。この演説を聞いていなかったはずがない。そもそも、こういう女性を同じ政権内に据えて、小倉将信少子化対策兼男女共同参画社会特命相に一体、どんな仕事をしろというのか。
女性の側から「男女平等は絶対実現しえない反道徳の妄想」というのなら、男性の側が男女平等社会を望むことなんて、ハナから絶対実現しえない妄想にすぎないということなのか。
―ああ、ややこしい。頭がこんがらがってきた。
(日刊スポーツ「フラッシュアップ」2022年8月22日掲載)
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