コロナ第7波を切り抜けなければ
-医師からの長文メール-
安倍元首相が凶弾に倒れ、直後の参院選。そうした中、また暗雲を漂わせていることがある。いつも貴重な情報を寄せてくれる地元、大阪のS医師からのメール。
〈まことに悲惨な事件。そうしたことにさまざまな対策が必要なことを痛感しています。それはウイルスについても言えることです。
6月、私の診療所では発熱患者もコロナ陽性者も激減していました。それが7月に入るや否や、感染者が激増。連日、保健所への発生届けを入力しています。
その半数以上が3回目のワクチンを接種されている方なので、確かに重症化は防げても予防効果は乏しくなっていると感じます。また家族内感染がこれまで以上に多い印象です。
その一方、近隣ではS病院で職員12人、患者22人が院内感染。周辺の2カ所の公立でも救急医師2人が感染したり、院内発生が起きているようですが、今やクラスターの発生もニュースにはならないようですね。
ただそうなると、関係する医療従事者が原則10日の自宅待機となるため、救急搬送や入院の制限、予定している手術の延期など私たち開業医にとって大変な事態となるのです。
さらに酸素吸入の必要がない患者さんは原則自宅療養。久しぶりに往診の要請も増えそうです。そこに4回目ワクチンの接種のピークと重なり、なんとかこの時期を切り抜けなければと思う昨今です〉
いつも番組でご一緒している感染症学者の方によると、きょう海の日までの3連休が、ウイルスが「BA.5」に置き換わった第7波の最初のヤマ場だという。明日発表の感染者数が低いことを祈るばかりだ。
(日刊スポーツ「フラッシュアップ」2022年7月18日掲載)
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