講演会 来年も続けるべきか…
-30回目終え 届いた感想文-
厳しい冷え込みの中、リビングに置いたシクラメンの花が鮮やかさを増している。群馬県旧粕川村(現・前橋市)で1992年から続けてきた講演会は11月20日、30回目が終わった。いつも控室を訪ねてこられる大戸知子さんが「お疲れさま」と贈ってくださった。
昨年はオンライン、今年は人数制限した会場とオンラインの2段構え。コロナ禍のこと、秋の総選挙、そして何よりこの講演会を引っ張ってくれた桃井里美さんをはじめ、学校の先生方への思いを語らせてもらった。
ただ最後に司会が「また来年と言いたいのですが、この先のことは大谷さんとも相談して」と伝えると会場から「えっ」という声とため息が漏れてきた。
5日と置かず桃井さんから届いたみなさんの感想文。
「(当初8月の終戦の日ごろに開かれていた)夏に子どもと一緒にお邪魔して朝顔の種をもらい、講演会も聞かせていただきました」「教員のことを多く語っていただき、また現場でがんばってみようという気持ちになりました」。
やはり学校の先生で、昨年の講演会のあと「辞めようと思っていたのですが、もう少しやってみようと思いました」と書かれていた女性は「来年も開かれるとありがたいのですが」。そして、最後にショッキングなことを聞いた、という方は「桃井さんたちが引っ張って、よりパワーアップした会を期待しています」。
30年間、小さな村の、小さな講演会にみなさんが寄せてくださっていた大きな大きな思い。さて、どうしたものだろうか。まだ1年先のことと思いつつ、シクラメンのかほりのなか、私の心は揺れ動いている。
(日刊スポーツ「フラッシュアップ」2021年12月6日掲載)
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