すてきで新しい新幹線アナウンスを
-緊急事態宣言解除から1週間-
1都3県の新型コロナ緊急事態宣言が解除になって1週間。先週は各地で桜も満開。お花見に、卒業旅行。政府の「気を緩めずに」のメッセージも若い人を中心に、なかなか届かないという声が聞こえてくる。
そういう私も大阪~東京間はまだだが、名古屋や静岡局のテレビ出演は解禁になって新幹線に乗る機会も増えた。でもね、先日、その新幹線の車内で、ちょっと首をかしげてしまった。
発車して間もなく、車掌の「新型コロナウイルス感染予防について」のアナウンスが流れる。「車内では常時マスクを着用し…会話は控えめに…座席の回転はご遠慮ください…」。もうすっかり覚えてしまった、と思っていると、続いて「政府からのお願い。時差出勤やテレワークを行い、感染予防にご協力を」。
ハテ、いくらなんでも、いまだにマスクの着用やテレワークはないだろうと調べてみると、車掌が読み上げるこの文言、去年の第1次緊急事態宣言どころか、その前の3月19日から1年以上まったく一緒。これでメッセージが届かないと嘆いていてどうするんだ。せめてワクチン接種の進み具合や、変異ウイルスの脅威を織り込んだ新しいバージョンができないものか。
JR東海といえば、私がこれまでの人生で一番好きなCM、「そうだ 京都、行こう。」の2001年、仁和寺バージョン、「桜の開花がニュースになる国って、すてきじゃないですか」を流してくれたところ。どうだろう、春4月。いつの日かコロナに勝った私たちの国が目に浮かんでくるような、すてきで、新しい新幹線アナウンスを流してくれる気はないのかな。
(日刊スポーツ「フラッシュアップ」2021年3月29日掲載)
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