ハナっから自粛する気なんてないんだろうな
-勘違い銀座トリオ- 首相なぜ一喝しない
緊急事態宣言中、つるんで遊んでいたことが結局バレて自民党を離党させられた銀座トリオ。首相の「国民のために働く。」のポスターの前で謝罪したうちの1人、大塚高司議員(56)は私の住む大阪8区(豊中市)の選出だ。髪をまっ二つに分けた頭を神妙に下げてみせたこの議員。だけど、とんでもない勘違い男だ。
「自粛を我々からお願いしておいて、このたびこういう事例が出たことを本当に申し訳なく思っております」
「こういう事例が出た」という言いぐさでは、まるでひとごと。「とんでもないことをしでかしてしまって」と言うのが筋だろう。それより何より「我々から自粛をお願いしておいて」とは、これまた何ごとだ。
一体、どこに「議員の先生にお願いされたから」と会食や外出を控えている人がいるというのか。みんな大切な家族、恋人、友人、そして何より自分の命を守るために歯をくいしばって我慢しているのではないか。
そうした約束事を破って女性と食事をし、深夜までクラブ遊びをする。この「みんなが何を決めようと、俺らハナっから守る気なんてないからね」という銀座トリオの発想は、飛行機内であろうとマスクは絶対につけないと暴れて逮捕された男と一緒ではないか。
党総裁でもある菅首相は離党させるにあたって、なぜ「私までだましてそれですむか。議員もやめろ!」と一喝しなかったのか。
いまだに議員バッジを外さない勘違い男が党の府連会長までつとめた大阪では、クラブ遊びが発覚した1月、新型コロナによる死者数は過去最多。東京を上回って全国最悪となり、いまもワースト記録が続いている。
(日刊スポーツ「フラッシュアップ」2021年2月8日掲載)
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